ひび割れ(クラック)は、放置すれば建物の耐久性や安全性、美観を損ねる原因となります。
しかし、早期に発見して適切に対処すれば、大きな被害や補修費用を未然に防ぐことができます。ここでは、住宅で定期的に点検すべき場所と、見落としを防ぐための点検タイミングをご紹介します。
点検すべき主な部位とその理由
部位 | チェックポイント | ひび割れが発生しやすい理由 |
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外壁(モルタル・サイディング) | 表面の細かいヒビ、塗膜の浮き・剥がれ | 乾燥収縮や温度変化、雨風により劣化しやすい |
基礎(コンクリート) | クラックの幅・長さ・方向 | 地盤の動きや乾燥収縮の影響を受けやすい |
内壁(クロスや塗り壁) | クロスの割れ・はがれ、建具との隙間 | 建物の動きや湿度変化の影響が出やすい |
天井まわり | 継ぎ目のズレや隙間 | 屋根荷重や梁のたわみによる影響が出やすい |
開口部まわり(窓・ドア) | サッシ周りのひび、建付けのズレ | 建物の揺れや収縮によって力が集中しやすい |
点検のおすすめ時期とタイミング
時期・タイミング | 理由・目的 |
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春・秋(年2回) | 温度差が大きくなく、建物の変化が見えやすい季節 |
台風・地震後 | 外力によるひび割れや構造への影響が出る可能性あり |
入居後1年目・5年目・10年目 | 建物の動きが落ち着く節目。保証やメンテナンスの基準となる時期 |
リフォーム・売却前 | 修繕履歴を把握し、価値を保つための確認が重要 |
こんなときはすぐ点検を!
- 雨漏りや湿気の異常を感じたとき
- ドアや窓の開閉がスムーズでなくなったとき
- 壁や天井に変色やシミを発見したとき
- 地震のあとに壁のクロスが裂けたように見えたとき
セルフチェック+プロの目が重要
日常的な目視点検は住まい手にできる大事な習慣ですが、基礎や構造のひび割れなど、見えにくい場所や専門的な判断が必要な場合は、建築士や住宅診断士などプロの点検を受けるのがおすすめです。
まとめ:「“気づいた時”が点検のベストタイミング」
ポイント | 内容 |
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ひび割れは早期発見が重要 | 放置すれば雨水侵入や劣化を招く |
外壁・基礎・開口部などが要チェック | 力がかかる場所、外気と接する場所に集中 |
年2回+災害後・節目ごとの点検を | 定期的な観察が、家を守る第一歩 |
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