土地探しは、「どの土地を選ぶか」だけでなく、「誰と進めるか」によって結果が大きく変わります。不動産会社は数多くあります。大手もあれば地域密着型もあります。しかし、現場で実際に動くのは営業担当者一人です。土地購入を成功させるためには、会社の規模ではなく、担当者の姿勢と説明力を見極めることが重要です。
会社の看板だけで判断してはいけない
「大手だから安心」
「有名だから大丈夫」
そう思いたくなる気持ちは理解できます。しかし、土地売買の実務では、
- 大手でも不十分な説明をする担当者はいます
- 小規模でも誠実で優秀な担当者はいます
不動産売買は会社の仕組み以上に、担当者個人の考え方と倫理観に左右される取引です。まずこの前提を持つことが大切です。
査定や価格の説明に“根拠”があるか
土地売却や購入時、価格についての説明は最重要ポイントです。特に注意すべきなのは、
- 相場より極端に高い査定
- 「この土地は特別です」と強調
- 明確なデータが示されない
価格の根拠として示されるべきなのは、
- 近隣の成約事例
- 現在の販売事例
- 面積単価の比較
- 立地条件の違い
これらを具体的に説明できない場合、感覚や営業トークの可能性があります。価格は「希望」ではなく「市場」で決まります。冷静に、根拠を確認する姿勢が必要です。
土地売買の裏側を見る視点を持つ
土地営業では、次のような言葉がよく使われます。
- 「このエリアは今が買い時です」
- 「すぐ決めないと他の人に取られます」
- 「この価格は安いです」
これらの言葉をそのまま受け取るのではなく、なぜそう言えるのか?を必ず確認してください。土地が安い場合には、理由があります。
- 接道条件に制限がある
- 高低差がある
- 擁壁の安全性に不安がある
- 地盤改良が必要になる可能性がある
- 上下水道の引き込み費用が別途必要
土地は見た目では判断できません。「価格」ではなく、総費用と将来リスクで判断することが大切です。
根拠なく急がせる営業はなぜ危険か
土地購入は大きな決断です。それにもかかわらず、
- 「今日中に決めないと無くなります」
- 「今週で締めます」
と根拠なく急がせる営業には注意が必要です。急がせることによって、
- 冷静な判断ができなくなる
- リスク確認が不十分になる
- 建築士や家族への相談ができなくなる
- 他社との比較ができなくなる
という状況が生まれます。土地は「契約した瞬間」がゴールではありません。「建てて住み始めてから」結果が出るものです。検討時間を与えない営業は、本当に信頼できるパートナーとは言えません。ただし、
- 既に申込みが入っている
- 抽選日が決まっている
- 価格改定日が明確
など、客観的根拠がある場合は例外です。重要なのは、なぜ急ぐ必要があるのかを論理的に説明できるかどうか。ここが見極めの分かれ目です。
媒介契約や販売方法をきちんと説明できるか
土地売却の場合、媒介契約の説明も重要です。
- 一般媒介
- 専任媒介
- 専属専任媒介
それぞれの違いを、
- メリットだけでなくデメリットも含めて説明できるか
- レインズ登録の意味を理解しているか
- 情報公開の方針が明確か
ここを確認してください。仕組みを曖昧にする会社は避けるべきです。
良い担当者の特徴
信頼できる不動産担当者には共通点があります。
✔ データを示して説明する
✔ デメリットも隠さない
✔ 「持ち帰って検討してください」と言える
✔ 建築士への相談を止めない
✔ 他社との比較を否定しない
逆に、
- 契約を急がせる
- 他社と比較させない
- メリットしか話さない
- 「うちだけに任せてください」と囲い込む
こうした姿勢は警戒が必要です。
土地は“建築とセットで考える”
土地は単体で完成する商品ではありません。
- どんな建物が建つのか
- 法規制はどうか
- 総額はいくらになるか
- 造成費・地盤改良費はいくらか
これらを含めて初めて「適正かどうか」が判断できます。良い担当者は、土地単体でなく「建築を含めた全体像」で説明します。
まとめ
良い不動産会社・担当者を見極めるためには、
- 価格の根拠を確認する
- 安さの理由を掘り下げる
- 急がせる言葉に流されない
- 媒介契約の仕組みを理解する
- 建築を含めた総額で考える
- 担当者の誠実さを見る
ことが重要です。土地選びで失敗する原因の多くは、土地そのものではなく「判断の過程」にあります。だからこそ、会社の名前ではなく、担当者の姿勢を見る。それが、後悔しない土地選びへの第一歩です。
