土地を見に行くと、多くの人は敷地の広さや形、日当たりばかりに目が向きます。しかし、実際の暮らしやすさを左右するのは、その土地の周辺環境や道路条件、そして上下水道などのインフラ状況です。これらは見落とされやすいポイントですが、後から変更することができない要素でもあります。
周辺環境を確認する
まず確認したいのは、隣地や周囲の状況です。
✔ 隣地は空き地か、駐車場か、既存住宅か
✔ 将来、どのような建物が建つ可能性があるか
✔ ゴミ置き場の位置
✔ 近隣の生活音(犬、工場、交通)
✔ 匂いや振動はないか
たとえば、今は空き地で開放感があっても、将来3階建てが建つ可能性があります。用途地域を確認すれば、おおよその建築規模は予測できます。また、ゴミ置き場が近いと便利な反面、臭気やカラス被害の問題もあります。今の印象だけで判断せず、10年後も心地よく暮らせるかを考えることが大切です。
道路状況の確認
道路は単なる“接道条件”ではありません。暮らしやすさと建築コストの両方に影響します。
✔ 道路幅員は何mか
✔ 車の離合は可能か
✔ 交通量は多いか
✔ 子どもが安全に歩けるか
✔ 歩道はあるか
道路が狭い場合、工事車両が入りにくくなり、建築費が上がることがあります。大型車が通れないと、資材搬入に制限が出るからです。また、前面道路が私道の場合、持分や通行承諾の確認も必要です。 建築基準法上の道路かどうかも、必ず確認しなければなりません。道路は「法律上の条件」でもあり、「日常生活の安全性」でもあります。
高低差の確認
現地で特に注意すべきなのが、道路との高低差です。
✔ 道路より敷地が低い
✔ 敷地が高く、擁壁が必要
✔ 雨水の流れが悪そう
道路より低い土地は、豪雨時に浸水リスクが高まります。逆に高い場合は、擁壁工事や階段設置などで費用が増えます。図面ではわかりにくいですが、現地で立つと体感できます。
上下水道の状況
上下水道の引込状況は必ず確認してください。
✔ 水道管は敷地内に引き込まれているか
✔ メーター口径は適切か
✔ 下水は公共下水か、浄化槽か
✔ 雨水の排水経路はあるか
前面道路に本管があっても、敷地内に引込がない場合は、新たに引き込む工事が必要になります。その場合、数十万円から条件によっては100万円以上かかることもあります。また、浄化槽地域の場合は、設置・維持管理費も考慮しなければなりません。
ガス・電気・電柱の位置
✔ 都市ガスかプロパンガスか
✔ 電柱や支線の位置
✔ 電線の高さ
電柱の位置によっては、建物配置が制限されることがあります。また、将来的に地中化の予定があるかどうかも確認できれば理想的です。
ハザードと排水状況の確認
ハザードマップでリスクを確認することは重要ですが、現地ではさらに具体的に確認します。
✔ 側溝の高さ
✔ 雨水が流れやすい地形か
✔ 近隣に水路はないか
周囲の土地より低い位置にある場合、水が集まりやすくなります。現地に立ち、周囲を見渡すことで、地形の“流れ”が見えてきます。
まとめ
土地は単独で存在しているわけではありません。
✔ 周辺環境
✔ 道路条件
✔ 上下水道
✔ インフラ
✔ 将来の変化
これらすべてが揃って、初めて「安心して住める土地」になります。見た目が良くても、インフラ費用が高額だったり、道路条件が悪かったりすると、後悔につながります。土地を見るときは、敷地の中だけでなく、360度を見渡してください。それが、後悔しない住まい選びの大切な視点です。
