面倒でも、これが「安心な家」への第一歩

2025年から変わる家づくりのルール(4号特例縮小)
家づくりは“面倒”の先に安心がある

 家を建てるとき、多くの人が最初に感じるのはワクワク感と同時に「手続きが面倒くさそう…」という不安ではないでしょうか。

「どうせプロに任せれば大丈夫だろう」
「細かいことはよくわからないから、とにかく早く建てたい」

 その気持ち、よくわかります。けれど、その“面倒”を避けたことで、あとから大きな後悔を抱えてしまう人が実際に少なくないのです。

家づくりの成功は「最初の一歩」にかかっている

 建築確認申請や打ち合わせ、図面の確認、工事前の説明会など… 最初の段階では、とても細かく、手間がかかるように思えるプロセスがたくさんあります。でもそれらはすべて、「法律的に安全で、後悔のない家をつくるため」に不可欠なステップ。

たとえば──

  • 敷地調査で“再建築不可”が発覚し、計画変更を余儀なくされた人
  • 建築確認を出さずに工事してしまい、違法建築として是正命令が出た人
  • 確認済図面と違う工事をされ、将来の売却時にトラブルになった人

いずれも「最初にしっかり確認していれば防げた」ケースばかりです。

なぜ“面倒”がトラブルを防ぐのか?

たとえば、家を建てるには以下のような多くの事前準備が必要です:

項目内容
敷地調査法的条件、接道、地盤、用途地域などをチェック
建築確認申請建築基準法に適合しているか審査を受ける
図面確認建築士が作成した図面に誤りや希望と違いがないかを確認
工務店との契約書仕様や予算、スケジュールなどの明文化
近隣への説明騒音・工事車両の出入りなど、トラブル回避のための挨拶

 これらを一つひとつ丁寧に進めることで、「知らなかった」「そんなつもりじゃなかった」という事態を避けられます。面倒な作業は、あなたの家族を守る“見えない盾”なのです。

建築士との二人三脚が安心の鍵

 「家づくりに詳しくないから、わからないことばかりで不安…」そんなときこそ、信頼できる建築士とともに進めることが大切です。建築士は、建築法規・設計・工事管理のプロフェッショナルです。でも、どんなに優秀な建築士でも、「施主が何を望んでいるか」を正確に把握しなければ、満足のいく家はつくれません。

 だからこそ、建築士に率直に希望を伝えること、そして提案内容に納得するまで質問することが、良い家づくりへの第一歩です。

「忙しいからプロに任せる」はNG!?

 もちろん、確認申請や法規制の細かいチェックは、建築士や工務店に任せても大丈夫です。でも、施主として最低限知っておくべきポイントは以下のとおりです:

  • 自分の家の建設が法的に問題のないものか
  • 確認申請は出ているか・図面との食い違いはないか
  • 将来の増築や売却に影響が出ないか

少しの意識と行動で、何百万円もの損失を回避できることもあるのです。

まとめ:面倒くささの向こうに「本当の安心」がある

家づくりで「これって本当に必要?」と思う作業ほど、あとであなたを守ってくれるものです。

「面倒だけど、聞いてみよう」
「少し時間がかかっても、ちゃんと確認しよう」
「わからないことはそのままにしない」

 こうした姿勢が、「安心・安全な家」への第一歩です。誰よりも真剣に家族の幸せを願うあなたにこそ、最初の“面倒”を乗り越えてほしい──。それが、住まいづくりのプロとしての私たちからの、心からのアドバイスです。

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