住宅用地の特例とは

住宅用地の特例を利用すると固定資産税が大幅に軽減されます。小規模住宅用地の1/6特例、一般住宅用地の1/3特例、敷地面積との関係、更地にすると税額が上がる理由、二世帯住宅への適用についてわかりやすく解説します。 家づくりのお金完全ガイド
土地の固定資産税が大幅に軽減される制度です

 固定資産税というと建物にばかり目が向きがちですが、実は土地にも固定資産税が課税されています。しかし、住宅が建っている土地については「住宅用地の特例」という制度が設けられており、税負担が大幅に軽減されています。

 この制度は、住宅を取得する人の負担を軽減することを目的として設けられたもので、住宅が建っている土地と更地とでは、同じ土地であっても固定資産税額に大きな差が生じることがあります。

 特に土地価格の高い都市部では、この特例による軽減効果が非常に大きくなります。そのため、住宅取得を考える際には、建物だけでなく土地の固定資産税についても理解しておくことが大切です。

小規模住宅用地とは

■ 200㎡までの土地に適用される最も有利な特例です

 住宅用地の特例の中で最も優遇されるのが「小規模住宅用地」です。住宅1戸につき200㎡までの土地について適用されます。

 例えば、敷地面積が180㎡の住宅であれば土地全体が小規模住宅用地となります。一方、300㎡の敷地であれば、200㎡までが小規模住宅用地として扱われ、残り100㎡については別の扱いになります。

 一般的な戸建住宅の多くは200㎡以下の敷地であるため、多くの住宅がこの特例の恩恵を受けています。

1/6特例とは

■ 固定資産税評価額が6分の1になる制度です

 小規模住宅用地が優遇される最大の理由は、固定資産税の課税標準額が評価額の6分の1になるためです。

 例えば、土地の固定資産税評価額が1,800万円だった場合、本来であれば1,800万円を基準として固定資産税が計算されます。しかし、小規模住宅用地の特例が適用されると、課税標準額は300万円として計算されます。

 固定資産税率は原則1.4%ですので、

 1,800万円 × 1.4% = 252,000円

となる税額が、

 300万円 × 1.4% = 42,000円

となります。このように、住宅用地の特例によって土地の固定資産税は大幅に軽減されているのです。

一般住宅用地とは

■ 200㎡を超える部分に適用される特例です

 敷地面積が200㎡を超える場合、その超えた部分については「一般住宅用地」として扱われます。一般住宅用地については、小規模住宅用地ほどではありませんが、固定資産税の課税標準額が評価額の3分の1になります。例えば、300㎡の敷地であれば、

 ・200㎡までは小規模住宅用地(1/6特例)
 ・残り100㎡は一般住宅用地(1/3特例)

として計算されます。そのため、広い敷地であっても一定の税負担軽減を受けることができます。

都市計画税も軽減される

■ 固定資産税だけではありません

 住宅用地の特例は固定資産税だけに適用されるわけではありません。市街化区域内で課税される都市計画税についても軽減措置があります。小規模住宅用地の場合は課税標準額が3分の1に、一般住宅用地の場合は3分の2に軽減されます。固定資産税と都市計画税を合わせると、住宅用地の特例による軽減効果はさらに大きくなります。

敷地面積との関係

■ 土地が広いほど税額も高くなる傾向があります

 住宅用地の特例を考えるうえで、敷地面積は重要なポイントです。150㎡や180㎡程度の敷地であれば、土地全体に小規模住宅用地の特例が適用されます。しかし、300㎡や500㎡といった広い土地になると、200㎡を超える部分は一般住宅用地として扱われます。

 そのため、土地が広くなるほど固定資産税も高くなる傾向があります。土地を購入する際は、購入価格だけでなく、将来の固定資産税についても考慮しておくことが大切です。

二世帯住宅との関係

■ 住宅戸数によって特例面積が変わる場合があります

 二世帯住宅では、建物の構造や利用形態によって住宅戸数の考え方が変わることがあります。例えば、玄関・キッチン・浴室などが独立しており、それぞれが独立した住戸として認められる場合には、二戸の住宅として扱われることがあります。

 その場合、小規模住宅用地として認められる面積が、200㎡ × 2戸 = 400㎡ まで拡大される可能性があります。ただし、適用条件や判断基準は自治体によって異なることがありますので、計画段階で確認しておくことをおすすめします。

更地にすると固定資産税が高くなる理由

■ 住宅用地の特例が適用されなくなるためです

 「古い家を解体したら固定資産税が高くなった」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。これは、住宅を解体すると住宅用地の特例が適用されなくなるためです。住宅が建っている間は1/6特例や1/3特例が適用されていますが、更地になるとこれらの特例がなくなります。

 その結果、固定資産税が数倍になるケースもあります。空き家の解体や土地活用を検討する際には、この点にも注意が必要です。

建築士からのアドバイス

■ 土地の固定資産税も資金計画に入れましょう

 住宅を購入する際、多くの方は建物の固定資産税ばかりを気にされます。しかし、土地価格の高い地域では、建物よりも土地の固定資産税の方が大きな負担になることもあります。そのため、住宅購入時には、

 ・建物の固定資産税
 ・土地の固定資産税
 ・都市計画税

を合わせて確認することが大切です。特に広い敷地を購入する場合や二世帯住宅を計画する場合は、将来の税負担まで見据えた資金計画を立てるようにしましょう。

まとめ

■ 住宅用地の特例は住宅取得者にとって重要な制度です

 住宅用地の特例は、住宅を所有する人の税負担を大きく軽減する制度です。小規模住宅用地では固定資産税の課税標準額が6分の1になり、200㎡を超える部分についても3分の1に軽減されます。また、都市計画税についても優遇措置が設けられています。

 住宅用地の特例を理解しておくことで、土地購入や住宅計画の際に、より正確な資金計画を立てることができます。家づくりでは建築費や住宅ローンだけでなく、固定資産税や都市計画税も含めた長期的な視点で考えることが大切です。

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