白蟻による被害は、早期発見と予防が何よりの鍵です。しかし、すべての家で毎年専門業者に点検を依頼するのは難しい…という方も多いでしょう。そこでこの章では、誰でも簡単にできる日常点検の方法を、チェックリスト形式で紹介します。月に1回・季節ごとに1回など、習慣化するだけで、白蟻被害を未然に防ぐ強力な手段となります。
白蟻点検・日常チェックリスト【室内編】
チェック項目 | 見る・聞く・触るポイント |
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□ 羽アリを見かけた | 春〜初夏の夕方、窓や灯りに小さな羽アリが集まっていないか |
□ 床がフワッと沈む場所がある | 廊下やリビングで歩いたときの感触に注意 |
□ ドアや引き戸が閉まりにくい | 季節の変化だけでなく、急な立て付け不良にも注意 |
□ 柱・壁・鴨居に小さな丸い穴 | 直径1~2mmの穴、木粉が落ちている場所にも注目 |
□ 壁や柱を叩くと空洞音がする | コンコンと叩いて“音が軽い”部分がないか確認 |
□ 家の中がカビ臭いと感じる | 換気しても取れない湿っぽい臭いは注意信号 |
白蟻点検・日常チェックリスト【床下・外周編】
チェック項目 | 見る・聞く・触るポイント |
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□ 床下の通気口がふさがれていない | 通気が悪いと湿気がこもり白蟻の好環境に |
□ 基礎や束石に“蟻道”がないか | 茶色い土の筋が基礎の壁面にあれば要注意 |
□ 庭木や植木が建物に接していないか | 枝や根が土台近くまで伸びていないか確認 |
□ 雨樋の排水が正しく機能している | 雨水が土台や外壁に流れていないか |
□ 物置やウッドデッキの下が湿っていない | 風が通りにくい場所は特に白蟻が好む |
チェックの頻度とタイミング
- 月に1回程度のセルフチェックが理想
- 特に湿気が多くなる**梅雨前(5月〜6月)**と、**羽アリが飛ぶ季節(4月〜7月)**は要注意
- 「気になるけどよくわからない」と思ったら、早めに専門業者に調査依頼を
点検のコツとポイント
- 家族全員で気づけるように、共通のサインを共有する
- 点検結果を記録しておくと、次回の比較や業者への相談時に役立つ
- 雨が続いた後、気温と湿度が上がった日は特に注意して観察を
まとめ:大切なのは「毎月1分の気づく力」
白蟻は静かに、確実に建物を蝕んでいきます。しかし、普段の生活の中で“ちょっとした異変”に気づくことが、最大の防御策になります。
点検に難しい技術は不要。
大切なのは、“見る目”と“習慣”です。
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