「相談してよかった」と感じられる支援とは何か―「建築士に相談すると安心」と言われても、実際に 建築事務所がどこまで、何をしてくれるのか は分かりにくいものです。この章では、中古住宅購入において、建築事務所が実際に提供できる具体的な支援内容を整理してご紹介します。
購入前段階での支援が最も重要
建築事務所の支援は、「買った後」よりも「買う前」 にこそ力を発揮します。
物件選定段階でのアドバイス
- 検討中の物件についての事前相談
- 図面・資料をもとにしたリスクの整理
- 「見に行く価値があるか」の判断補助
すべての物件を現地調査する前に、避けた方がよい物件をふるいにかけることができます。
現地調査・建物チェック
建築事務所による最大の支援が、建築士による現地での専門的チェックです。
- 建物の傾き、変形
- 基礎・外壁・屋根の状態
- 雨漏りや劣化の兆候
- 構造的な弱点の有無
- 増改築の影響
単なる「指摘」ではなく、どこが問題で、どの程度のリスクがあり、どう対処できるのかを、購入者目線で説明します。
「買ってもいい家か」の判断サポート
建築事務所は、「欠点を探すだけ」の存在ではありません。重要なのは、
- この家は 買ってもいいのか
- どんな条件なら 納得して買えるのか
- どんな人に 向いている家なのか
といった、判断そのものの支援です。リスクをゼロにすることはできませんが、リスクを理解したうえで選ぶことは可能です。
購入後を見据えた改修・費用の整理
中古住宅では、購入後の修繕・リフォームを前提に考えることが重要です。建築事務所では、
- 必要になりそうな改修内容
- 優先順位(すぐ必要/将来でも可)
- おおよその費用感
- 耐震改修の可否や難易度
などを整理し、資金計画の判断材料を提供します。「安く買えたと思ったら、後で高くついた」
という失敗を防ぐための支援です。
不動産会社とのやり取りを支える存在
建築事務所は、不動産会社の「敵」ではありません。むしろ、購入者を守るためのブレーキ役です。
- 説明内容の専門的な確認
- 疑問点の整理
- 契約前に確認すべきポイントの助言
購入者が一人で不動産会社と向き合うのではなく、専門家が後ろ盾としている状態をつくることができます。
「相談できる場所」があるという安心感
中古住宅購入は、分からないこと、不安なことの連続です。建築事務所は、
- いつでも相談できる
- 専門的に説明してもらえる
- 感情ではなく事実で判断できる
そんな 安心できる相談先として存在します。
専門家を使うことは「贅沢」ではない
建築事務所への相談は、決して贅沢なサービスではありません。
- 数万円〜十数万円の支援で
- 数百万円の失敗を防げる可能性がある
と考えれば、合理的な選択とも言えます。
まとめ
中古住宅購入では、
- 建築士による第三者チェック
- 不動産会社任せにしない判断
- 建築事務所でできる具体的な支援
この3つが揃って、はじめて「納得して選ぶ」という状態になります。専門家に任せきりにするのではなく、専門家の力を上手に使いながら、自分で選ぶ住まいづくりを実現していきましょう。
