白蟻の被害は、見た目ではなかなか分からないのが厄介な点です。内部の木材が空洞になっていたり、基礎の裏側で蟻道が進行していたりしても、表面上は何の異常も見られないことが少なくありません。だからこそ、白蟻対策の最後の砦となるのが「プロの点検」です。
プロによる点検が必要な理由
理由 | 内容 | 説明 |
---|---|---|
見えない部分まで調査できる | 床下や壁の中などの構造内部 | 一般の人が入れない、または確認できない箇所も確認可能 |
経験と知識による診断 | 羽アリ・蟻道・木材の状態を総合的に判断 | 素人では見逃す微細なサインも見逃さない |
専用機器の使用 | 湿度計、探査棒、サーモグラフィなど | 異常箇所を高精度に特定できる |
白蟻は「静かに・深く・広く」侵入するため、プロの目と技術が欠かせません。
点検のタイミングと頻度
白蟻点検は、10年に一度のペースが一般的ですが、下記のような条件に当てはまる場合は、5年以内に一度の点検が推奨されます。
点検を検討すべき主なケース:
- 過去に白蟻被害の履歴がある
- 築10年以上が経過している
- 床下に湿気やカビ臭がある
- 雨漏り・給排水のトラブルがあった
- 新たに増改築を行った
- 羽アリを見かけた
「異常がないときこそ点検」が理想です。被害が出てからでは“遅い”のが白蟻対策の常識です。
点検の流れ(一般的な例)
- ヒアリング(家の状態や気になる点を確認)
- 目視点検(基礎・土台・柱・床下の状態を確認)
- 探査機器の使用(湿度・空洞・異音チェック)
- 報告とアドバイス(点検結果と今後の方針)
点検時間は1〜2時間程度、住宅の規模により変動あり。点検後には写真付きの報告書をもらえる業者もあります。
良い業者を選ぶポイント
チェック項目 | なぜ重要か |
---|---|
調査報告書をきちんと出してくれるか | 記録が残り、将来の比較にも役立つ |
説明が丁寧でわかりやすいか | 不安や疑問をきちんと解消できる |
押し売りや即決を迫らないか | 信頼できる業者は冷静に提案してくれる |
公的資格(しろあり防除施工士など)を持っているか | 技術と倫理基準を満たしている証拠 |
価格だけで選ばず、「信頼できる人・会社かどうか」が最も大切です。
まとめ:プロの点検は、“見えない安心”を得るための投資
白蟻対策は、「見えてから対応」では間に合わないことが多く、“早期発見・予防”が命綱です。家を建てるとき・住んでいるとき・リフォームするとき——そのすべての段階で、プロの点検は有効です。小さなコストで、大きな損失を防げるのが、専門家の力です。長く安心して暮らすために、数年に一度の点検を習慣化しましょう。
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